ロゴネコでもわかる金融・経済用語辞典

内部留保

経営・財務
2026-03-02 時点の情報です

内部留保(ないぶりゅうほ)とは、企業が営業活動によって得た利益のうち、税金や配当金などの形で外部へ流出させずに社内に蓄積した保留利益のことです。会計上の正式名称(勘定科目)では主に「利益剰余金」として貸借対照表の純資産の部に計上されます。企業の財務体質を強化し、将来の設備投資や研究開発、あるいは予期せぬ景気後退時のリスクヘッジとして重要な役割を果たします。注意点として、内部留保は「過去の利益の積立額」を指すものであり、そのすべてが必ずしも「現預金」として手元にあるわけではなく、既に工場や機械設備などの資産に形を変えている場合も多くあります。近年、日本企業の内部留保は過去最高水準を更新し続けており、これを原資とした賃上げや積極的な成長投資を求める社会的・政治的な要請も高まっています。

📚 関連する用語

資産負債管理

資産負債管理(しさんふさいかんり)とは、企業(主に銀行や保険会社などの金融機関)が保有する資産と負債を総合的に管理し、金利変動リスクや流動性リスクを最小限に抑えつつ収益の最大化を目指すリスク管理手法のことです。英語の「Asset Liability Management」の頭文字をとって「ALM(エーエルエム)」とも呼ばれます。例えば銀行の場合、預金(負債)と貸出金(資産)の金利や期間のミスマッチを調整することで、市場環境の変化による経営への悪影響を防ぎます。

ファブレス経営

ファブレス経営(ふぁぶれすけいえい)とは、自社で製造のための工場や設備を保有せず、製品の企画、開発、設計、およびマーケティングや販売に経営資源を集中させ、製造工程のすべてまたは大部分を外部の協力企業(OEMやEMSなど)に委託するビジネスモデルのことです。「Fabrication(工場)」と「less(ない)」を組み合わせた造語であり、単に「ファブレス」と呼ばれることもあります。 この手法は、莫大な設備投資や工場の維持管理コストを削減できるため、市場の変化に合わせて柔軟かつ迅速に製品を展開できるメリットがあります。特に技術革新のスピードが速い半導体業界や、トレンドの移り変わりが激しいアパレル業界、ゲーム業界などで広く採用されています。代表的な例として、米国のAppleやQualcomm、日本の任天堂、キーエンス、ファーストリテイリング(ユニクロ)などが挙げられます。一方で、製造ノウハウが自社に蓄積されにくい点や、委託先の品質管理、生産調整などのサプライチェーン・マネジメントが重要課題となる側面もあります。

営業利益

営業利益とは、企業の主要な事業活動によって得られた利益のことです。売上総利益から販売費及び一般管理費(販管費)を差し引いて算出されます。営業利益は、企業が本業でどれだけ稼ぐ力があるかを示す重要な指標であり、企業の収益性や効率性を評価するために用いられます。営業利益が高いほど、企業は効率的に事業を運営し、競争力があると言えます。営業利益は、財務諸表の損益計算書に記載されており、投資家やアナリストが企業の業績を分析する際に重視する項目のひとつです。

リース(リース取引)

リースとは、企業などが特定の物件(機械設備、車両、OA機器など)を導入する際、リース会社がその物件を代わりに購入し、利用者に比較的長期間にわたって賃貸する取引のことです。正式には「リース取引」と呼ばれます。利用者は一定のリース料を支払うことで、多額の購入資金を一度に用意することなく、必要な設備を事業に使用できるメリットがあります。形式上は物件の賃貸借(レンタル)と似ていますが、経済的実態としては金融(資金調達)としての側面が非常に強く、企業が設備投資を行う際の主要な手段の一つとなっています。一般的に、中途解約が原則不可で物件コストの概ね全額を支払う「ファイナンス・リース」と、物件の残存価値を差し引いて契約する「オペレーティング・リース」の2種類に大別されます。