📚 関連する用語
株価純資産倍率 (PBR)
株価純資産倍率(かぶかしゅんしさんばいりつ)とは、企業の株価が「1株あたりの純資産」の何倍の水準で取引されているかを表す指標です。英語表記のPrice Book-value Ratioの頭文字をとって「PBR」と略されます。主に企業の解散価値と市場の評価を比較する際に用いられます。理論上、PBRが1倍であれば「現在の株価」と「会社を解散した時に株主に分配される資産額」が等しいことを意味します。そのため、PBRが1倍を下回る状態は、事業を継続するよりも解散した方が価値が高いと市場から評価されていることを示し、資本効率の低さが課題とされる要因になります。投資家にとっては「割安性」を判断する材料になりますが、近年は日本取引所グループがPBR1倍割れ企業への改善要請を行ったことで、経営陣が資本コストを意識した経営を行っているかを測る重要な経営指標としての側面も強まっています。
株主還元
株主還元(かぶぬしかんげん)とは、企業が事業活動を通じて獲得した利益の一部を、その企業の所有者である株主に還元することを指します。主な手法としては、現金を直接支払う「配当」と、企業が自らの発行済み株式を市場から買い戻す「自社株買い」の2種類が代表的です。配当金は投資家にとっての直接的な収益(インカムゲイン)となり、自社株買いは発行済み株式総数が減少することで1株あたりの利益(EPS)や資産価値が高まり、株価上昇(キャピタルゲイン)を促す効果があります。かつての日本企業は、将来に備えて利益を内部に蓄積する「内部留保」を優先する傾向にありましたが、近年では国内外の投資家から資本効率の向上を求められるケースが増えています。特に東京証券取引所によるPBR(株価純資産倍率)1倍割れ改善の要請などを背景に、積極的に株主還元を行う姿勢は、企業の経営健全性や投資家に対する誠実さを評価する重要な基準となっています。
倒産
倒産とは、企業が負債を支払えなくなった状態を指します。具体的には、支払期日が到来した債務(借金や買掛金など)を履行できなくなった場合に、法的な手続き(破産手続や民事再生手続など)を経て、企業活動を終了させるか、あるいは再建を図ることをいいます。経済活動におけるリスクの一つとして、企業の信用力や経営判断の重要性を示唆する概念です。倒産は、従業員の雇用、取引先への影響、株主価値の毀損など、多岐にわたる経済的・社会的な影響を伴います。一方で、市場経済においては、経営不振の企業が退出することで、より生産性の高い企業への資源配分が促進され、経済全体の効率性が向上するという側面も持ち合わせています。
サステナビリティ
サステナビリティとは、日本語で「持続可能性」と訳され、地球環境、社会、そして経済のシステムを壊すことなく、将来にわたって維持・継続していける能力や状態を指します。ビジネスや金融の分野では、企業が環境保護、社会的責任、健全なガバナンスを重視した経営を行うことで、長期的な企業価値を向上させる考え方を意味します。かつては企業の社会貢献活動(CSR)としての側面が強かったものの、現在では投資判断基準であるESG(環境・社会・ガバナンス)や、国連が掲げるSDGs(持続可能な開発目標)と密接に関連し、企業の生存戦略そのものと捉えられています。サステナビリティを軽視する企業は、ブランド価値の毀損や資金調達の困難といったリスクを抱える一方、積極的に取り組む企業はイノベーション創出や優秀な人材確保において優位に立つとされています。
ネコでもわかる金融・経済用語辞典