ロゴネコでもわかる金融・経済用語辞典

医療費控除

税金・制度
2026-03-02 時点の情報です

医療費控除(いりょうひこうじょ)とは、納税者本人または本人と生計を一にする配偶者や親族のために支払った医療費が、1年間(1月1日から12月31日まで)で一定額を超えた場合に、その超過分を所得金額から差し引くことができる所得控除の一つです。この制度は、多額の医療費負担による納税者の生活への影響を緩和する目的で設けられています。控除額は「(実際に支払った医療費の合計額 - 保険金などで補填された金額)- 10万円(その年の総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等の5%)」という計算式で算出され、最高200万円までが対象となります。対象範囲は広く、医師による診療費や治療費、入院費のほか、治療のための通院費、処方薬、歯科治療、マッサージ師による施術費なども含まれる場合があります。また、特定の市販薬(スイッチOTC医薬品)の購入額を控除できる「セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)」もあり、通常の医療費控除といずれかを選択して適用できます。会社員などの給与所得者の場合、勤務先で行われる年末調整ではこの控除を受けることができないため、自身で領収書を整理し、確定申告を行う必要があります。

📚 関連する用語

住民税

住民税(じゅうみんぜい)とは、地方自治体が提供する公共サービスの費用を分担するために、その地域に住む個人や法人に課される地方税の総称です。個人が納める「個人住民税」は、市町村民税(東京23区は特別区民税)と道府県民税(東京都は都民税)の2つを合わせたものを指します。税額は、前年1年間の所得金額に応じて計算される「所得割」と、所得に関わらず定額で課される「均等割」の合計で算出されます。毎年1月1日時点の住所地で課税されるのがルールです。会社員の場合、前年の所得に基づき算出された税額を、その年の6月から翌年5月までの12回に分けて給与から差し引く「特別徴収」という納付方法が一般的です。新社会人は前年度の所得がないため、入社1年目は住民税が発生しませんが、2年目の6月から天引きが始まるため、1年目よりも手取り額が少なくなる「2年目の罠」と呼ばれる現象が起こります。また、ふるさと納税を利用した寄付金控除によって、納めるべき税額を軽減できる仕組みも存在します。

国会同意人事案

国会同意人事案(こっかいどういにんじあん)とは、内閣が国政の重要ポストに就任させる人物について、国会(衆議院および参議院)の同意を得るために提出される案件のことです。この制度は、特定の役職への就任にあたり、国民の代表機関である国会によるチェックを経ることで、任命の公正性・透明性を確保し、権力の濫用を防ぐことを目的としています。 対象となるのは、日本銀行の総裁・副総裁、最高裁判所の裁判官、検察官の検事総長、NHKの役員、放送大学の学長、特定独立行政法人の長や役員など、国の行政や経済、公共の福祉に深く関わる重要な機関のトップクラスの人々です。これらの人事案件は、衆議院および参議院のいずれか、または両方の本会議において、出席議員の過半数の賛成によって同意が得られる必要があります。同意が得られない場合は、内閣はその人事案の撤回または変更を求められます。 国会同意人事は、政治的な駆け引きや議論の場ともなり得ますが、長期的には、各機関の独立性や専門性を尊重しつつ、国民全体の利益に資する人材を登用するための重要な仕組みとして機能しています。特に、日本銀行のように金融政策を担う機関のトップ人事については、その経済政策の方向性が市場や国民生活に与える影響が大きいため、国会による慎重な審議が求められます。

歳入

歳入(さいにゅう)とは、国や地方公共団体が、その歳出(国の行政サービスや公共事業などにかかる費用)に充てるために、租税(税金)、国債(借金)、その他の収入として調達する現金の総額を指します。歳入の大部分は租税収入であり、景気変動や経済政策によってその額は大きく影響を受けます。歳入の安定した確保は、国の財政運営の基盤となります。

労災保険

労働者災害補償保険(ろうどうしゃさいがいほしょうほけん)とは、業務上または通勤による労働者の負傷、疾病、障害、死亡等に対して必要な保険給付を行う公的保険制度です。一般に「労災保険(ろうさいほけん)」という略称で広く知られています。この制度は、労働基準法における事業主の災害補償責任を確実に履行するために創設されました。原則として一人でも従業員を雇用する事業所に適用され、保険料は全額事業主が負担する仕組みとなっています。健康保険が適用されない業務上の事故において、治療費の全額支給(療養補償給付)や、休業中の賃金の約8割をカバーする休業補償給付、後遺障害が残った場合の年金、遺族への補償など、労働者とその家族の生活を保護するための多様な給付項目が設けられています。