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期待収益率

投資
2026-03-02 時点の情報です

期待収益率(きたいしゅうえきりつ)とは、ある資産を運用した際に、将来得られることが期待できる収益の平均値のこと。投資家が投資を行うかどうかを判断する際の極めて重要な指標であり、期待リターンとも呼ばれます。算出にあたっては、将来起こりうる複数のシナリオ(好況、不況など)の収益率に、それぞれの発生確率を掛けて合計する「加重平均」の考え方が用いられます。この指標は、現代ポートフォリオ理論や個別銘柄の理論価格を導き出すCAPM(資本資産価格モデル)の根幹をなす概念です。一般的に、期待収益率が高い資産ほどリスク(価格変動の不確実性)も大きくなるという「ハイリスク・ハイリターン」の関係が成立します。企業の財務戦略においても、株主が求める最低限の収益率(自己資本コスト)を把握するために用いられ、投資家と企業の橋渡しをする重要な数値となっています。

📚 関連する用語

リスクプレミアム

リスクプレミアム(りすくぷれみあむ)とは、リスク(不確実性)を負うことに対して、投資家が期待する追加的な報酬のことです。一般に、元本が保証される国債などの無リスク資産の利回りを上回る、期待収益率の上乗せ分を指します。投資家は、価格変動リスクや債務不履行リスクなどの不利益を被る可能性がある場合、それに見合う高い収益が期待できない限り、その資産への投資を行いません。この心理が市場価格に反映され、リスクが高い資産ほど大きなリスクプレミアムが要求されます。株式投資における「株式リスクプレミアム」や、債券市場における「クレジット・スプレッド」などが代表的な例です。企業の投資判断におけるハードルレートの設定や、個人のローン金利決定、金融商品の価格評価など、広範な経済活動においてリスクとリターンのバランスを測る重要な指標となります。

空売り(ショート)

空売り(からうり)とは、投資家が証券会社等から有価証券を借りて売り、後日買い戻して返却する取引手法のことです。英語では「ショート(short)」と呼ばれます。通常、投資は安く買って高く売ることで利益を得ますが、空売りは「高い時に売り、安くなってから買い戻す」ことで、株価の下落局面でも利益を狙えるのが最大の特徴です。この仕組みは主に「信用取引」制度を利用して行われます。市場においては、割高な銘柄を適正価格へ引き下げる流動性の提供や、価格発見機能としての重要な役割を果たしています。一方で、株価が予想に反して上昇し続けた場合、損失が理論上無限大になる可能性があるため、リスク管理が極めて重要な高度な運用手法とされています。機関投資家がヘッジ(リスク回避)目的で利用することも多く、市場の需給バランスに大きな影響を与えます。

株式

株式(かぶしき)とは、株式会社が資金を出資した人(株主)に対して発行する証券のこと。細分化された会社の所有権(社員権)を表す。企業にとっては、銀行融資などの負債とは異なり、原則として返済義務のない「自己資本」を調達するための手段である。投資家にとっては、株式を保有することで株主総会での議決権、配当金を受け取る権利(インカムゲイン)、株主優待などを受けられるほか、証券取引所などの市場で売買することで値上がり益(キャピタルゲイン)を得る投資対象となる。

国策銘柄

政府の重要政策や国家プロジェクトに関連し、その恩恵を強く受けると期待される企業の株式のこと。国が主導して予算投入や法整備、税制優遇を行う分野(デジタル改革、エネルギー政策、防衛など)に属する銘柄を指す。巨額の公的資金が流入するため、業績の安定性や成長性が高く評価されやすく、相場全体のテーマとなりやすい傾向がある。