ロゴネコでもわかる金融・経済用語辞典

源泉徴収

税金・制度
2026-03-02 時点の情報です

源泉徴収(げんぜんちょうしゅう)とは、給与、報酬、利子、配当などの支払者が、その支払いをする際に、あらかじめ所得税などの税金を差し引き、それを納税者に代わって国(税務署)へ納付する制度のことです。所得税の源泉徴収制度は、国が安定的に税収を確保し、納税者である国民が個別に納税の手続きを行う手間を省く目的で運用されています。一般的に給与所得者の場合、毎月の給与から概算の所得税が天引きされますが、1年間の合計所得が確定した段階で「年末調整」を行い、過不足を精算します。会社員にとっては身近な仕組みですが、副業収入がある場合や高額な医療費控除を受ける場合など、源泉徴収された額と本来の納税額が一致しない際は、改めて確定申告を行う必要があります。また、フリーランスや個人事業主に報酬を支払う法人も、特定の業務内容に対しては源泉徴収を行う義務を負います。

📚 関連する用語

生命保険料控除

生命保険料控除(せいめいほけんりょうこうじょ)とは、納税者が生命保険料、介護医療保険料、および個人年金保険料を支払った場合に、その金額に応じて一定の金額を所得から差し引くことができる所得控除制度の一つです。この制度は、国民が民間の保険を利用して自発的に生活の安定(自助努力)を図ることを奨励・支援することを目的としています。控除の対象となる保険契約は「一般生命保険料」「介護医療保険料」「個人年金保険料」の3つに分類されており、2012年(平成24年)1月1日以降に締結した新契約の場合、それぞれの枠ごとに所得税で最大4万円、住民税で最大2.8万円の控除が適用されます。3つの枠を合計した所得税の最大控除額は12万円となります。会社員などの給与所得者は、勤務先で行われる年末調整において「生命保険料控除証明書」を提出することで適用を受けることができ、個人事業主などは確定申告を行うことで税負担を軽減させることが可能です。

贈与税

贈与税(ぞうよぜい)とは、個人から財産を無償で譲り受けた際、その受け取った側(受贈者)に対して課される国税です。この税金は、本来人が亡くなった際に発生する「相続税」を補完する性質を持っており、生前の贈与によって相続税の課税を不当に回避することを防止する目的で設けられています。課税方法には、1月1日から12月31日までの1年間に受け取った合計額が110万円を超える場合に課税される「暦年課税」と、一定の要件を満たした場合に選択できる「相続時精算課税」の2種類があります。また、直系尊属からの住宅取得資金や教育資金の贈与については、一定額まで非課税となる特例措置が設けられており、個人のライフイベントや資産移転において極めて重要な役割を果たす税制です。

タックスヘイブン

タックスヘイブン(たっくすへいぶん)とは、法人税や所得税などの税率が極めて低い、あるいは無課税である国や地域のことを指します。日本語では「租税回避地(そぜいかいひち)」とも呼ばれます。主にカリブ海の諸島(ケイマン諸島等)や欧州の一部などに点在し、多国籍企業や富裕層が拠点や資産を移すことで、合法的、あるいは不透明な形で納税額を抑える目的で利用されます。国家が外資を誘致するために戦略的に低税率を維持していますが、これが国家間の税収格差や社会的な不公平感を生む要因となっており、近年ではOECD(経済協力開発機構)を中心に、世界共通の最低税率を設定するなどの国際的な規制強化が進んでいます。経済のグローバル化に伴い、企業の社会的責任(CSR)やESG投資の観点からもその動向が注目される重要なキーワードです。

公的年金

公的年金(こうてきねんきん)とは、国が運営し、現役世代が納める保険料を主な財源として高齢者や障害者などに給付を行う社会保障制度のことです。日本は「国民皆年金制度」を採用しており、原則として国内に居住する20歳以上60歳未満の全ての人が国民年金(基礎年金)に加入します。さらに会社員や公務員は「厚生年金」にも加入する、いわゆる「2階建て」の仕組みが特徴です。主な機能には、老後の生活を支える「老齢年金」、病気や怪我で一定の障害状態になった際の「障害年金」、加入者が亡くなった場合に遺族へ支給される「遺族年金」の3つがあります。私的な年金保険と異なり、物価の変動に合わせて給付額が調整される機能(スライド制)や、終身で受け取れる権利が国によって保証されている点が大きな強みです。少子高齢化に対応するため、マクロ経済スライドによる給付水準の自動調整など、制度の持続可能性を高めるための改革が継続的に行われています。