📚 関連する用語
一括投資
一括投資(いっかつとうし)とは、手元にあるまとまった資金を分割せず、一度にすべて投資商品などの資産に投じる投資手法のことです。対義語として、一定額を継続的に積み立てる「積立投資(分散投資)」があります。一括投資の利点は、投資した全額に対して運用期間を最大化できるため、特に市場が長期的・継続的に上昇している局面において、複利効果を最も効率的に得られる点にあります。一方で、投資直後に価格が急落した場合、その影響を直接受けてしまう「タイミングのリスク」を伴います。そのため、株価の割安感や将来の成長性を分析する力が必要となる、中・上級者向けの側面もある手法です。個人の資産形成においては、相続や退職金、ボーナスといったまとまった資金が入った際に検討されるほか、ビジネスの文脈では成長市場への集中的な経営資源の投入を指す場合もあります。
成行(なりゆき)注文
成行注文(なりゆきじゅうもん)とは、株式や外国為替などの取引において、売買価格を指定せずに発注する注文方法のことです。価格を指定する「指値注文(さしねじゅうもん)」に対し、成行注文は「売買の成立」を最優先させます。買い注文であればその時の最も低い売り注文の価格と、売り注文であれば最も高い買い注文の価格と即座にマッチングされます。市場に注文が到達した時点で即座に約定(取引成立)する可能性が極めて高い一方、相場の変動が激しい場合には、投資家が意図した価格から大きく乖離した価格で成立してしまう「スリッページ」というリスクも存在します。スピードが求められる局面や、流動性が高い銘柄の取引で頻繁に利用される、証券取引における最も基本的な注文手法の一つです。
有価証券
有価証券(ゆうかしょうけん)とは、それ自体に金銭的な価値があり、譲渡することでその権利を移転させることができる証券のことです。一般的には単に「証券」と呼ばれます。具体的には、株式会社の出資者としての権利を表す「株式」、国や企業が借入を行う際に発行する「債券」、さらには「小切手」や「手形」なども含まれます。金融市場においては主に投資対象となる株式や債券を指すことが多く、これらは企業や政府が投資家から広範囲に資金を調達するための重要な手段となっています。また、証券は取引所などで売買されることで市場価格が形成され、経済の状況を反映する指標としての役割も果たしています。現代では紙の券面を発行しないペーパーレス化(電子化)が進んでおり、証券保管振替機構(ほふり)などを通じた電子的な記録によって管理されるのが一般的です。証券の存在によって、資金の需要者(企業等)と供給者(投資家)が結びつき、効率的な資源配分が行われる仕組みが構築されています。
リターン
リターンとは、投資や経済活動を行った結果として得られる収益、または損益のこと。一般的には「見返り」や「戻り」を意味する英単語(Return)だが、金融分野では「投資収益」や「投資収益率」を指す用語として用いられる。 投資におけるリターンは主に2つの要素から構成される。一つは、株式の配当金や債券の利子、不動産の家賃収入など、資産を保有しているだけで継続的に得られる「インカムゲイン」。もう一つは、購入価格と売却価格の差によって生じる売買差益である「キャピタルゲイン」である。これらを合計した総合的な収益を「トータルリターン」と呼ぶこともある。 また、リターンは必ずしもプラス(利益)だけを意味するものではなく、投資元本を割り込んだ場合は「マイナスのリターン(損失)」と表現される。投資の世界には「リスクとリターンはトレードオフの関係にある」という原則があり、高いリターンを期待すればするほど、損失を被る可能性(リスク)も高まる傾向がある。 ビジネスシーンにおいては、プロジェクトや施策に対する費用対効果(ROI:Return On Investment)の文脈で使われるほか、人材育成や自己研鑽における成果を指して用いられることもある。
ネコでもわかる金融・経済用語辞典