ロゴネコでもわかる金融・経済用語辞典

価格変動リスク

投資
2026-03-02 時点の情報です

価格変動リスク(かかくへんどうりすく)とは、株式債券、外国為替、コモディティ(商品)などの金融資産の価格が将来変動することによって、資産価値に損失が生じる、あるいは利益が不確実になる可能性のこと。 一般的に「リスク」という言葉は「危険」や「損失」のみを指すことが多いが、投資の世界では「リターン(収益)の振れ幅の大きさ」を指す。つまり、大きく値下がりする可能性がある資産は、同時に大きく値上がりする可能性も持っているため「リスクが高い」と表現される。逆に、預金や国債のように価格変動が小さいものは「リスクが低い」とされる。 企業経営においては、保有する有価証券の価値変動や、原材料価格の変動などがこれに該当し、デリバティブ取引などを用いてリスクを回避(ヘッジ)することが財務戦略の重要な要素となる。個人投資家においては、複数の異なる資産に投資する「分散投資」や、購入時期を分散する「時間分散」を行うことで、この価格変動リスクを一定程度コントロールすることが可能である。「市場リスク」とも呼ばれる。

📚 関連する用語

コア・サテライト戦略

コア・サテライト戦略とは、保有する資産を「コア(中核)」と「サテライト(衛星)」の2つのグループに分けて運用する手法のことです。資産の大部分(概ね70〜90%程度)をコアとして、長期・積立・分散による安定的な運用に充て、残りの少部分(10〜30%程度)をサテライトとして、高いリターンが期待できる積極的な投資に充てます。コア部分では市場平均に連動するインデックスファンドや債券などが選ばれ、サテライト部分では個別銘柄の株式、新興国市場への投資、アクティブファンドなどが活用されます。この戦略の最大のメリットは、資産全体の大きな損失リスクを抑えつつ、市場平均を上回る利益の獲得を目指せる点にあります。個人投資家においては、NISA(少額投資非課税制度)を活用してつみたて投資枠をコアに、成長投資枠の一部をサテライトにするなど、ポートフォリオのバランスを最適化する際の基本的なフレームワークとして広く活用されています。

ESG

ESGとは、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス)の頭文字を取った略語で、企業が事業活動を行う上で、これらの3つの観点からの持続可能性や社会的責任を重視する考え方、またはその評価指標のことを指します。投資の文脈では、ESGの要素を考慮した投資をESG投資と呼び、企業の長期的な価値創造やリスク管理能力を評価する上で重要な要素となっています。具体的には、環境面では気候変動対策や資源の有効活用、社会面では人権尊重や労働環境の改善、ダイバーシティの推進、ガバナンス面ではコンプライアンスの徹底や取締役会の監督機能の強化などが評価項目となります。ESGへの取り組みが積極的な企業は、将来的なリスクを低減し、持続的な成長が期待できるとされ、投資家からの関心が高まっています。

分散投資

分散投資とは、投資対象を複数に分散することで、特定資産の価格変動リスクを抑制する投資手法です。単一の資産に集中投資した場合、その資産の価格が下落すると大きな損失を被る可能性がありますが、分散投資を行うことで、一つの資産の価格変動がポートフォリオ全体に与える影響を小さくすることができます。分散投資は、株式、債券、不動産など、異なる資産クラスに投資する方法や、同一資産クラス内でも、業種や地域を分散する方法があります。ポートフォリオ全体の安定性を高めるために有効な手段です。

複利効果

複利効果(ふくりこうか)とは、資産運用で得た収益(利息や分配金)を元本に組み入れて再投資することで、その再投資された収益がさらに新たな収益を生み出し、資産が加速度的に増えていく効果のことを指します。物理学者のアルベルト・アインシュタインが「宇宙最強の力」や「人類最大の発明」と称したという逸話は広く知られています。複利の対義語は「単利(たんり)」であり、こちらは当初の元本に対してのみ利息が発生し続ける仕組みです。複利運用においては、運用期間が長くなるほど「利息が利息を生む」サイクルが繰り返されるため、期間が後半になるにつれて資産の増加スピードが急激に高まるという幾何級数的な成長曲線を描きます。この性質から、新NISAやiDeCoなどを活用した長期・積立投資において、最も基本的かつ重要な概念とされています。また、金融分野だけでなく、学習や習慣の積み重ねが将来的に大きな成果をもたらす現象を例えて「自己投資の複利効果」と呼ぶこともあります。