ISMサービス業景況指数
ISMサービス業景況指数(ISMサービスぎょうけいきょうしすう)とは、米国のISM(サプライマネジメント協会)が毎月発表する、非製造業(サービス業)の景況感を示す経済指標です。正式名称は「ISM Non-Manufacturing Index(ISM非製造業景気指数)」であり、略称として「ISMサービス業景況指数」や「サービス業PMI」とも呼ばれます。この指数は、米国の経済活動の約8割を占めるとされるサービス部門の動向を把握するために重要視されています。調査対象は、小売業、運輸業、建設業、金融業、情報通信業など、広範なサービス業に携わる約400社の購買担当者です。これらの担当者に対して、景況感、新規受注、雇用、仕入価格、仕入担当者による在庫など、10項目に関するアンケート調査を行い、その結果を集計して算出されます。算出された数値が50を上回る場合は景気の拡大を示唆し、50を下回る場合は景気の後退を示唆します。50が景気の拡大と後退の境目となります。この指数は、経済全体の動向を予測する上で、GDP(国内総生産)などの他の経済指標と合わせて分析されることが一般的です。特に、サービス業は雇用への影響も大きいため、ISMサービス業景況指数の変動は、雇用市場の動向や個人消費の活発さとも関連が深く、金融政策を決定する中央銀行(FRB)や、企業経営者、投資家にとって、極めて重要な判断材料となります。例えば、指数が継続して上昇傾向にあれば、経済は好調であり、企業は設備投資や新規採用を増やす可能性が高まります。一方で、指数が低下傾向にあれば、経済の減速や景気後退のリスクが高まっていると判断され、企業はコスト削減や投資抑制を検討する可能性があります。このように、ISMサービス業景況指数は、米国経済のみならず、世界経済の動向を占う上でも注目される指標の一つです。
ネコでもわかる金融・経済用語辞典