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含み損

投資
2026-03-02 時点の情報です

含み損(ふくみぞん)とは、保有している株式債券、不動産などの資産の時価が、取得時の価格(取得価額)を下回っている状態を指します。会計上は「評価損」とも呼ばれます。この段階ではまだ資産を売却していないため、損失は帳簿上の数値にとどまっており、キャッシュフローとして現金が失われたわけではありません。しかし、時価が回復しないまま売却(決済)すれば、その差額が「実現損」として確定することになります。反対に、時価が取得価額を上回っている状態は「含み益(評価益)」と呼ばれます。ビジネスの現場や投資において、含み損を抱えた際に「将来の回復を待って保有し続けるか」それとも「さらなる下落を防ぐために早期に売却(損切り)するか」の判断は、リスク管理における極めて重要な要素です。企業の決算においては、含み損が一定の基準を超えると資産の評価を引き下げる「減損会計」の適用が必要になる場合もあり、財務の健全性を測る指標としても重視されます。

📚 関連する用語

信託報酬

信託報酬とは、投資信託の運用・管理にかかる費用として、投資家が投資信託の保有期間中に継続的に支払う報酬のことです。投資信託の運用会社、販売会社、信託銀行といった関係機関に分配されます。信託報酬は、投資信託の純資産総額に対して一定の割合で日々計算され、間接的に投資家の資産から差し引かれるため、投資信託の収益性に影響を与えます。投資家は投資信託を選択する際、信託報酬の料率を確認し、同様の運用戦略を持つ他の投資信託と比較検討することが重要です。

不動産投資信託 (REIT)

不動産投資信託(ふどうさんとうししんたく)とは、多くの投資家から集めた資金で、オフィスビルや商業施設、マンションなどの不動産を購入し、その賃料収入や売却益を投資家に分配する金融商品です。一般的に「REIT(リート:Real Estate Investment Trust)」と呼ばれます。株式と同じように証券取引所で売買が可能で、実物の不動産投資に比べて少額から始められる点や、換金性の高さが特徴です。日本では「J-REIT」という名称で市場が確立されており、利益の90%超を分配すれば法人税が実質的に免除される仕組みがあるため、投資家への還元率が高くなりやすい傾向があります。

指値(さしね)注文

指値注文(さしねちゅうもん)とは、株式や債券などの有価証券を売買する際に、投資家が自ら売買価格を指定して発注する方法のことです。買い注文の場合は「指定した価格以下」、売り注文の場合は「指定した価格以上」での取引を希望します。希望する価格で取引できるため、予想外の高値掴みや安値売りを防げるメリットがある一方、市場価格が指定価格に到達しなければ取引が成立しない(約定しない)という特徴があります。これに対し、価格を指定せずに市場の実勢価格で即座に成立させる注文方法は「成行注文(なりゆきちゅうもん)」と呼ばれます。指値注文は、自身の投資戦略に基づき、計画的な資産運用を行う上で不可欠な基礎知識であり、ビジネスにおける価格交渉の考え方にも通ずる重要な概念です。

裁定取引(アービトラージ)

裁定取引(さいていとりひき)とは、同一の価値を持つ商品や資産に一時的な価格差が生じた際、割安な方を買い、同時に割高な方を売ることで、金利差や価格差からリスクを最小限に抑えつつ利益(サヤ)を得る取引手法のことです。英語で「アービトラージ」と呼ばれ、略して「裁定」とも称されます。株式、債券、為替、先物などの金融市場で広く行われており、理論上の価格と実際の市場価格の乖離(歪み)を利用します。裁定取引が活発に行われることで、結果として市場全体の価格差が縮小し、適正な価格形成が促されるという市場の効率性を高める機能も有しています。近年では、アルゴリズムを用いた高速なコンピュータ取引によって、コンマ数秒単位の僅かな歪みを捉える手法が一般的となっています。