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キャッシュ・アンド・キャリー取引

金融
2026-03-02 時点の情報です

キャッシュ・アンド・キャリー取引とは、同一の資産について、現物市場と先物市場における価格の歪みを利用して、無リスクで利益を得ようとする取引手法です。具体的には、割安な現物を購入すると同時に、割高な先物を売却することで、将来の特定の時点で反対売買を行い、その差額を利益として確定させます。この取引は、裁定取引(アービトラージ)の一種であり、理論上はリスクがないとされますが、実際には取引コスト(手数料、税金など)や、予期せぬ価格変動リスクが伴います。キャッシュ・アンド・キャリー取引は、主に機関投資家ヘッジファンドなどのプロの投資家によって利用され、市場の効率性を高める役割も果たしています。この取引における利益は、現物価格と先物価格の差、つまりベーシスと呼ばれるものによって決定されます。ベーシスは、金利、保管コスト、保険料などの要因によって変動します。そのため、キャッシュ・アンド・キャリー取引を行う際には、これらのコストを十分に考慮する必要があります。

📚 関連する用語

倒産隔離

倒産隔離(とうさんかくり)とは、資産の流動化や証券化などのストラクチャード・ファイナンスにおいて、原資産保有者(オリジネーター)が倒産した場合であっても、その影響が証券化等の対象となる資産や特別目的会社(SPC)に及ばないようにする仕組みのことです。英語では「Bankruptcy Remoteness」と呼ばれます。 具体的には、資産を保有する企業から独立したSPCを設立し、そこに資産を譲渡(真正売買)することで、法的に主体を切り離します。これにより、オリジネーターが破綻したとしても、その資産は破産財団(債権者への配当原資となる財産)に組み込まれず、投資家の権利が保全されます。逆に、SPC自体が倒産するリスクを極小化する措置も含まれ、投資家が原資産のリスクのみに基づいて投資判断を行えるようにするために不可欠な概念です。

元金均等返済

元金均等返済とは、ローンの返済方法の一つ。毎月の元金の返済額を一定にする。利息は徐々に減る。

外国為替市場

外国為替市場とは、異なる国の通貨を交換・取引する市場のことです。略称は「外為市場」です。銀行、証券会社、投資ファンドなどの金融機関が、インターバンク市場と呼ばれる市場で通貨の売買を行います。また、近年では個人投資家もFX(外国為替証拠金取引)を通じて外為市場に参加する機会が増えています。外国為替市場の相場は、各国の経済状況、金利政策、政治情勢など、様々な要因によって変動します。この変動は、輸出入企業の収益、海外旅行の費用、輸入品の価格など、私たちの経済活動や生活に大きな影響を与えます。外国為替市場は24時間取引が行われており、世界経済の動向を反映する重要な指標の一つとなっています。

任意整理

任意整理(にんいせいり)とは、借金の返済が困難になった債務者が、弁護士や司法書士を代理人として債権者(銀行や消費者金融など)と直接交渉を行い、返済条件を緩和する手続きのことです。法的整理である自己破産や民事再生(個人再生)とは異なり、裁判所を介さずに当事者間の合意によって進められるため「任意」と呼ばれます。主な内容は、将来発生する利息や遅延損害金のカット、および元本の分割払い(通常3年から5年程度)の再締結です。特定の債権者のみを選んで交渉できるため、住宅ローンや車のローン、保証人がいる債務を除外して手続きを進められる柔軟性があります。ただし、手続きを行うと信用情報機関に事故情報が登録され、一定期間(約5年程度)は新規の借り入れやクレジットカードの発行が困難になるという側面もあります。