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4%ルール
4%ルール(よんぱーせんとるーる)とは、引退後の資産取り崩しに関する経験則の一つで、保有資産の4%を毎年取り崩しても、30年以上資産が底をつかないという理論のことです。米国のトリニティ大学の研究チームが発表した「トリニティ・スタディ」という論文が根拠となっており、経済的自立を目指すFIRE(Financial Independence, Retire Early)運動の理論的支柱となっています。具体的には、株式と債券を組み合わせたポートフォリオを構築し、初年度に総額の4%を引き出し、翌年以降はインフレ率に合わせて引き出し額を調整します。過去の米国市場の歴史的なデータに基づくと、この方法であれば資産が枯渇する可能性が極めて低いとされています。ただし、将来の市場環境やインフレ率、税金、手数料等の影響により必ずしも成功するとは限らないため、近年ではより保守的な3〜3.5%程度を目安にする考え方もあります。
含み損
含み損(ふくみぞん)とは、保有している株式や債券、不動産などの資産の時価が、取得時の価格(取得価額)を下回っている状態を指します。会計上は「評価損」とも呼ばれます。この段階ではまだ資産を売却していないため、損失は帳簿上の数値にとどまっており、キャッシュフローとして現金が失われたわけではありません。しかし、時価が回復しないまま売却(決済)すれば、その差額が「実現損」として確定することになります。反対に、時価が取得価額を上回っている状態は「含み益(評価益)」と呼ばれます。ビジネスの現場や投資において、含み損を抱えた際に「将来の回復を待って保有し続けるか」それとも「さらなる下落を防ぐために早期に売却(損切り)するか」の判断は、リスク管理における極めて重要な要素です。企業の決算においては、含み損が一定の基準を超えると資産の評価を引き下げる「減損会計」の適用が必要になる場合もあり、財務の健全性を測る指標としても重視されます。
損出し
損出し(そんだし)とは、保有している株式や投資信託などの金融商品に含み損が生じている際、あえて売却して損失を確定させることで、同一年内に確定させた他の利益と相殺し、納税額を軽減させる投資手法のことです。この手法は「損益通算」という税制度の仕組みを利用した節税対策の一環として広く知られています。通常、投資で得た利益には所得税や住民税が課されますが、損出しによって利益額(課税対象額)を圧縮することで、すでに源泉徴収された税金の還付を受けたり、翌年の納税額を抑えたりすることが可能です。特に12月の年末取引最終日に向けて、個人投資家が翌年への税負担を軽減する目的で一斉に行うことが多く、市場全体の需給や株価形成にも影響を与える要因となります。売却した直後に買い戻すことで、ポートフォリオの構成を維持したまま節税効果を享受する戦略も一般的ですが、NISA口座等の非課税口座では適用できない点や、売買手数料が発生する点には注意が必要です。
ESG
ESGとは、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス)の頭文字を取った略語で、企業が事業活動を行う上で、これらの3つの観点からの持続可能性や社会的責任を重視する考え方、またはその評価指標のことを指します。投資の文脈では、ESGの要素を考慮した投資をESG投資と呼び、企業の長期的な価値創造やリスク管理能力を評価する上で重要な要素となっています。具体的には、環境面では気候変動対策や資源の有効活用、社会面では人権尊重や労働環境の改善、ダイバーシティの推進、ガバナンス面ではコンプライアンスの徹底や取締役会の監督機能の強化などが評価項目となります。ESGへの取り組みが積極的な企業は、将来的なリスクを低減し、持続的な成長が期待できるとされ、投資家からの関心が高まっています。
ネコでもわかる金融・経済用語辞典